ソルジャーロード製作記録

主に製作日記、たまにただの日記。

The friends of Ringo Ishikawa レビュー

久々に思うことが色々とあったのでレビューでも書き綴っておく

The friends of Ringo Ishikawa

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以前から気になっていたスチームのゲームで、たまたまXで流れてきたのとセール中だったので購入。ちょくちょく作者のツイートが流れてくることがあり、だいたいがこのゲームの次回作が不評で売れなかった……という感じのツイートが多く、雰囲気が非常に良さそうに見えていたので「えっ、このレベルのゲームが売れないのか?」と疑問に思っていた。

見てもわかるが、ドットはすごく雰囲気が良い。素材だけでも大変なのが伝わってくるし、動きも決して悪くはない。作者がやってきた「くにおくんシリーズ」をリスペクトしているらしく、モーションなども参考にしているようだ。

 

……が、残念ながら「古いゲーム」……としか言いようがない。

少なくとも「現代のゲーム」ではないな、と感じた。

 

1・説明が殆どない

「〇〇リスペクト」ゲームにありがちなのだが(特に古いゲームをリスペクトしているもの)、説明が殆どない。

スチームで売れなかったゲームで記事に上がっていた「KONSAIRI」もそうだったが、ゲーム中で全然説明してくれないのだ(これに関しては図付きのマニュアルはある)。

このゲームも作中で全くと行っていいほど説明はなかった。

最初にバトルのチュートリアルはあるのだが、それも攻撃方法を最低限に教えてくれるだけで、それ以降はもう説明は存在しない。

ゲームシステムを理解するためにも少なくとも3日間くらいはチュートリアルとして使っても良かったんじゃないだろうか?と思う。あまりにも投げっぱなしである……。

2・UIも説明不足

UIも基本的に「古い」。これも「〇〇リスペクト」ゲーにありがちな悪く言えば「リスペクト」という言葉に甘えた設計に思える

店で買えるアイテムの効果も説明がなく、買って本を読んでも得られる効果が分からないし(しかも読んでも大した感想が得られない……)、買ってもほとんど役に立たない自転車……(走ったほうがマシ)。テレビデオを買えたりもするが、得られるものがほぼない(単なる青春を送るためのフレーバーなのかもしれないが……)。

これらは古いゲームだと「説明書」で説明がある場合がほとんどだが、それは「古いゲーム」の話。少なくともUIに説明文くらいはつけても良いんじゃないだろうか……と思った。「フレーバーを味わってください」って言われても、味が分からないものを買わせるのか?というのが正直な感想である。

3・「日本の高校生」っぽくない

これはまぁクリエイターが外国の人なので仕方がないのだが……。

日本のヤンキーにしてはシニカル

日本のヤンキー漫画に出てくるようなヤンキーではない。どうにもシニカルで暗く、馬鹿騒ぎするようなヤンキーではない。なのでストーリーラインがどうしても「暗い」のだ。出てくる話もどうにも明るい話はなく、友情に関するような話題ですら影を落としている。もうちょい明るい話で盛り上げてくれ……という気持ちが強かった。

スチームのレビュアーには「ロシア文学のようだ」と言われているが、ロシア文学を読んだことがなく、逆に「特攻の拓」や「伝説の頭翔」なんかを読んだ事ある身からしたら「ヤンキー、こんな暗いやついねーゾ!?」ってなっちゃうんだよナ……。

(このゲームの年代はおそらく90年代くらいだろうけど)

4・イマイチキャラクターの関連性が見えない

ゲームを進めていくと学校に行ったりしていくとイベントが発生して色々と話が進んでいく方式なのだが……。はっきり言って飛び飛びなので分かりづらい

最初ですらいきなり喧嘩→それから一年後→教師に呼び出されて話をしてるシーンから始まるのだが……。

敵対勢力の名前が出てきたりはするんだけど、関係図は最後までわからなかった(制服の色で分かれているのだろうけど、どれがどの高校なのかもさっぱり)。

そして、自分が進んだルートの中では最後は仲間が敵対高校に襲われて昏睡になって駅に行った後、喧嘩をおっぱじめてエンディングとなったが……。ぶっちゃけ、彼らの中では思い入れのある仲間なのだろうけど、ここまでやたらと自由なゲームなので彼らと過ごすことといえば飛び飛びのイベントだけなので思い入れもなかった

せめてチャプターリストでもあって各キャラクターのイベントを進めていく方式ならわかりやすかったかもだが……。いずれにせよ、自分には頭に入ってこないストーリーだった。

5・バトルが単調

肝のバトルが申し訳ないが、ものすごく単調

技もボクシングジムで履修できるのだが、画面映えするような技は一切覚えない。ボクシングジムでのボクシング技しか覚えなかった(一応、空手をやってた設定があるので、ひょっとしたらルートによって覚える場所もあるのかもしれないが……)。

くにおくんシリーズをやったことはないが、ゆっくり実況くらいは観たことあり、同じベルスクのファイナルファイトやラッシングビートをやったことはあるが、どれにも必殺技があって爽快感があった。これには一切なくずっとステゴロでしか戦闘できない。おまけに序盤だと主人公が弱いのでただただ硬い複数人と絡まれたらあっさりKOされ、自宅に戻され、最悪深夜になってることも多かった。強くなるとサクッと倒せるのでまだマシにはなるのだが……。

もうここまで来ると喧嘩はタイマンか仲間がいるときにしないとダメだろうと感じた。

仲間も一応誘えるのだが(後で知った)、それも説明がないため、知らないプレイヤーはずっと単体で戦い続けるしかないのである。まぁ、正直、仲間がいたからと言って単調なバトルが楽しくなるわけではないが……。

6・総評

ヤンキーゲーとしては画面が暗く、青春と呼ぶには未来に憂いた若者のゲームと言った感じであり、彼らに与えられた未来を導く為にあるであろう道標はうっすらとしていて、自由度という名の海に沈んでしまっている……という感じだった。

同じ学園モノのロックスターのBullyとどうしても比べてしまうが、あちらのほうが明らかにストーリーもヤンキーしており、遊びやすい(インディーズと比べるな!と言われそうだけど、価格帯が同じである以上、ユーザーとしては対抗馬になるのは仕方ない)。PS2でプレイし、PS3でも買ってプレイするほど好きなゲームです。

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学園モノをするのであれば、やっぱり明るい作風のほうがあっているだろうし、「ロシア文学」っぽいのは合わないなぁ……と思ってしまう(ロシア文学読んだことないからわからんけど)。Bullyのジミーのほうが遥かに青春してて、てっぺんに上り詰めていくみたいなストーリーラインもあるし(自由度を歌うなら日数もいらなかったし、チャプターで進めていくので良かったと思う)。

 

ゲーム作りは古く、現代にアップデートされていないのでは、最初は雰囲気が良いと思って買ったプレイヤーは次回作から遠ざかるのも無理はない話だな……というのが次回作に与えられた不評の正体なのだろうな、とも思った(概ねスチームのレビューは好評ではあるのだが、多分そんなに進化してないんだと思う。アクションも面白くないという声もあるし……)

 

次回作はヤ○ザゲー(マフィアゲー)なので自分はやることはないですな……。

(おそらく次回作も暗い作風だろうし……)

ユニコーンオーバーロード 感想

同情の余地なし……

久々のコンシュマーSRPGRTSのほうが正しい?)。

最初は「グランナイツヒストリーの会社かぁ……。気になるけどもうちょっと安くなってから買おうかな~」と思ってたけど、体験版プレイして終わる頃には速攻でAmazonでポチってしまった(;´∀`)

プレイ時間も150時間超えで面白いゲームだった。

……とはいえ、150時間もかかったゲームにもなるとやはりダレる部分も多かったが(最後の方は作業感があって流石に飽きた)。

良かった点・微妙だった点をレビュー

以下、ネタバレあり

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